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意識してる?浅い呼吸の原因は「ウェアの締め付け」にあるかも

皆さん、こんにちは!
マシンピラティスで最も重要な要素の一つが、ラテラル呼吸(胸式呼吸)です。この呼吸法は、腹筋を締めたまま胸郭を横や後ろに大きく広げる動きが特徴で、体幹の安定と連動性を高める鍵となります。
しかし、レッスン中に「なんだか息苦しい」「肋骨を広げようとしても、動きがスムーズじゃない」と感じることはありませんか?
その原因は、体幹の意識だけでなく、無意識のうちに呼吸を邪魔している「ウェアのネックライン」にあるかもしれません。首元や胸周りが不適切なウェアで締め付けられていると、せっかくの胸式呼吸が浅くなり、ピラティスの効果を最大限に引き出せない可能性があります。
今日は、呼吸を深め、ポーズの質を高めるための、トップスのネックライン選びの賢いルールをご紹介します。
ラテラル呼吸の成功を左右する「胸郭の自由度」
なぜ、首元や胸元のデザインが呼吸の質に影響を与えるのでしょうか?
ラテラル呼吸では、腹筋を締めた状態で、肋骨(胸郭)全体を風船のように大きく広げ、同時に背中側へも拡張させる動きが必要です。
この動きを阻害する要因こそ、ウェアによる不必要な圧迫です。
- ハイネックや詰まりすぎたデザイン:首元から胸にかけての圧迫感が、無意識に呼吸を浅くすることがあります。
- 硬い素材のネックライン:伸縮性の低い素材や、縫い目が固いデザインは、胸郭が広がる動きに対して抵抗を生み出してしまいます。
ウェアが呼吸の動きをサポートするか、邪魔をするか。そのわずかな違いが、ピラティスで最も重要な集中力と体幹の連動性の質を大きく左右してしまうのです。

呼吸を深めるネックライン!賢い選び方の3つのポイント
呼吸をスムーズにし、レッスン効果を高めるために、ネックラインを選ぶ際は以下の3つのポイントを意識しましょう。
ポイント①:「鎖骨周りの開放感」を重視する
最もおすすめなのは、鎖骨がきれいに見える程度の適度な開きがあるデザインです。
Uネック、スクエアネック、または広めのラウンドネックなどがこれに該当します。鎖骨周りが開放されていると、胸郭を広げる際の圧迫感がなくなり、深くてリラックスした呼吸がしやすくなります。Vネックもおすすめですが、マシンでの動きを考慮し、前屈や逆さまになるポーズで胸元が開きすぎないか確認しましょう。
ポイント②:素材の「伸縮性」と「柔らかさ」をチェック
ネックラインの形だけでなく、素材自体の伸縮性も重要です。首周りや胸元を囲む生地が、胸郭の動きに合わせて柔軟に伸縮することが、呼吸を妨げない絶対条件です。縫い目ができるだけフラットであるか、シームレス構造になっているかも確認しましょう。
ポイント③:指導を受けやすくする「視認性」も考慮
呼吸の質を高めるためには、インストラクターから肋骨や腹部の動きを見てもらうことも大切です。あまりにもハイネックで体を覆いすぎると、指導者が呼吸時の胸郭の動きを把握しにくくなる場合があります。適度な開放感があるデザインを選ぶことで、指導の質が向上し、正確な呼吸法を習得しやすくなります。
ウェアへの小さなこだわりが、ピラティスの効果を最大限に
ピラティスにおいて、ウェアは単なるファッションではなく、あなたの呼吸と体幹の動きをサポートする「機能」の一部です。
ネックライン一つへの小さなこだわりが、日々のレッスンで「呼吸のしやすさ」という大きな違いを生み出し、結果的にポーズの質と体幹の連動性を高めます。
呼吸を深めるウェアを選び、ピラティスの効果を最大限に引き出してくださいね!
監修者
山中 隆博
SDフィットネス
パーソナルトレーナー
山中 隆博
SDフィットネス パーソナルトレーナー
<資格>
- 日本ダイエット検定1級
- プロテインマイスター
- フィットネスマネジメント検定2級、1級学科
<略歴>
大学を卒業後、インストラクターとして大手スポーツクラブへ入社し、300名以上のパーソナルトレーニングを経験。その後、専門学校の非常勤講師やキッズミュージカル劇団総監督を経て、当社に入社。現在はSDフィットネスの統括責任者を担当する傍ら、業界セミナー等にも登壇している。