ピラティスで姿勢改善効果が期待できる理由とおすすめのポーズ
ピラティスは、姿勢改善を目的としたエクササイズとして広く知られています。関節の可動域を広げ、インナーマッスルを鍛え、身体のバランスを整える運動です。
座りっぱなしや立ちっぱなしといった生活習慣で崩れた姿勢も、ピラティスで改善が期待できます。
この記事では、ピラティスが姿勢に与える効果とエクササイズ方法について解説します。
目次
ピラティスで姿勢改善が期待できるのはなぜ?
ピラティスで姿勢改善が期待される理由は、次の4点に分けられます。
- 関節の可動域が広がるため
- 筋バランスが整うため
- インナーマッスルを鍛えられるため
- 脳が活性化するため
関節や筋肉が鍛えられ、柔軟性が高まることで、身体のバランスが少しずつ整います。また、腹部などの深い部分にあるインナーマッスルを鍛えて体幹が安定すると、姿勢を保持しやすくなります。
関節の可動域が広がるため
ピラティスは、筋肉を柔らかくし動かしやすい状態にするエクササイズです。筋肉が柔軟になると、関節の動きがスムーズになり、負担が軽減されます。
関節や筋肉が本来の機能を取り戻すことで、前傾や歪みが生じていた姿勢が整います。ただし、関節の可動域を広げるだけでなく、体幹をしっかり鍛えることも重要です。
筋バランスが整うため
ピラティスでは、体幹を中心に全身の筋肉をバランス良く鍛えます。日常生活で身についてしまった癖を直し、上半身や下半身を含めたトレーニングを行うことで、身体全体のバランスを改善します。
前傾姿勢が続くと背中や首、肩に負担がかかりやすくなりますが、体幹を鍛えることで、負担を軽減し正しい姿勢を保ちやすくなります。
インナーマッスルを鍛えられるため
インナーマッスルは、内臓を守り姿勢を保つ重要な筋肉ですが、目に見えないため鍛えにくいとされています。
ピラティスでは、バランスとコントロールを重視したポーズを取り入れ、腹筋・背筋・骨盤底筋群を鍛えることで強い体幹をつくります。この結果、背筋が伸び、姿勢をしっかり保てるようになります。
脳が活性化するため
ピラティスは全身のバランスを整えることで、神経系に良い影響を与えるとされています。
動作を正確に行い身体をコントロールすることで、集中力が高まり脳が活性化します。深い呼吸で酸素を取り込むと血流が改善し、脳への酸素供給が促されます。
新しいポーズを覚えたり、既存のポーズを組み合わせたりする際にも脳が活性化します。繰り返しの練習によっても脳の活性化が期待できます。
姿勢が改善することで得られる効果
ピラティスは、首から肩、肩から背中といった体幹を中心にバランスを整えます。二足歩行に重要な体幹を鍛えることで、姿勢の癖が改善し、肺などの内臓が正しい位置に整います。これにより、呼吸器系や消化器系、神経系の機能向上が期待されます。
ピラティスはすぐに痩せる運動ではありませんが、呼吸によって酸素をたっぷり取り込めるため、血流が改善し、副交感神経を優位にするリラックス効果が得られます。体重の大きな変化がなくても、姿勢が正されることで見た目が整いやすくなります。
姿勢改善につながるピラティスの基本ポーズ
姿勢改善に役立つピラティスの基本ポーズは、「インプリントポジション」と「ニュートラルポジション」です。それぞれの基本ポーズを確認しましょう。
インプリントポジション
インプリントポジションは、骨盤を後傾させる基本ポーズのひとつです。
仰向けに寝て膝を立て、膝を直角に曲げます。そのままお腹に力を入れて骨盤を後ろに倒します。腰椎をやさしく床につけるように意識して行いましょう。
腰の緩やかなカーブを平坦にすることで、反り腰を抑えながら骨盤を安定させ、腹筋を鍛えます。
ニュートラルポジション
ニュートラルポジションは、床と平行になるように横たわる基本ポーズです。
姿勢の癖の影響を受けにくいため、負担がかからず、全身のバランスを整えられるポジションです。リハビリの初歩としても適したポーズです。
仰向けに寝て膝を曲げ、足をしっかりと床につけます。骨盤を前後に揺らし、腰と床の隙間が適度に空く位置を探しましょう。次に、恥骨の少し上で両手の親指と人差し指で三角形を作り、手全体が床と平行になっているかを確認します。この位置が骨盤を安定させるニュートラルポジションです。
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正しい姿勢へと導くピラティスのエクササイズ
基本のポーズを身につけたら、正しい姿勢を目指すピラティスエクササイズを実践しましょう。「キャットバック」「ブリッジング」「テーブルトップポジション」の3つをご紹介します。
キャットバック
キャットバックは、猫背の改善に効果的なピラティスエクササイズです。
四つん這いになり、背骨を中心にトレーニングを行います。
マットの上で手のひらを床につけ、膝を曲げて床につけます。つま先の親指までまっすぐに伸ばし、横から見ると背中と太ももが90度、太ももと膝下も90度の角度になるようにします。
基本の姿勢から、つま先を立てて背中を5秒かけて丸めます。お腹を凹ませ、息を吸いながら行いましょう。次に、息を吐きながら5秒かけて元の姿勢に戻します。
ブリッジング
ブリッジングは、腰痛の原因となる骨盤や背骨の柔軟性を高めるエクササイズです。
マットの上でニュートラルポジションをとり、両手を床につけます。肩の力を抜き、息を吐きながら骨盤を持ち上げます。このとき、骨盤が傾かないよう、まっすぐ持ち上げることを意識してください。
お尻→腰→背中の順に持ち上げたら、太ももを上に引き上げ、前面が伸びていることを確認します。その後、息を吐きながら太もも→背中→腰→お尻の順に下ろして元の姿勢に戻します。
テーブルトップポジション
テーブルトップポジションは、仰向けで太ももを浮かせる基本のポーズです。
ニュートラルポジションをとり、呼吸をしながら右膝を上に持ち上げ、膝を直角に曲げます。このとき、股関節の真上に膝が来るようにします。同様に左膝も持ち上げ、両脚を90度に保ちながら胸式呼吸を10回繰り返します。
姿勢を保ちながら、呼吸とともにニュートラルポジションに戻します。
姿勢を良くするためにピラティスに取り組むポイント
姿勢を良くするためにピラティスを行う際は、「正しいフォーム」と「呼吸」を意識することが大切です。それぞれのポイントを確認しましょう。
正しいフォームを意識する
ピラティスでは、ニュートラルポジションやインプリントポジションといった基本のポーズが重要です。
基本のポーズを間違えると、骨盤が安定せず、筋肉や関節に余計な負担をかける可能性があります。
ピラティスを始める際は、専門のインストラクターに指導を受け、基本のフォームを確実に身につけましょう。
呼吸を意識する
体幹を鍛え、血行不良を改善するピラティスでは「呼吸法」を重視します。呼吸を忘れて力任せに動作を行うと、強い負荷がかかり疲労感が増す可能性があります。
息を吸って吐くリズムを意識し、酸素をしっかり取り込んでリラックスした状態で行うことが重要です。
ピラティスを継続すると姿勢改善効果が期待できる
今回は、ピラティスで期待できる姿勢改善効果について、解説しました。
癖が改善されると立ち姿が整い、自信がついて気分も明るくなります。筋肉や関節が動かしやすくなることで、運動の負担が軽減され、習慣化しやすくなります。
「スターピラティス」では初めての方でも正しいピラティスを実践できるよう、マシンピラティスを採用しています。美しい姿を手に入れたい方は、お気軽にスターピラティスまでご相談ください。
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監修者

山中 隆博
SDフィットネス
パーソナルトレーナー
山中 隆博
SDフィットネス パーソナルトレーナー
<資格>
- 日本ダイエット検定1級
- プロテインマイスター
- フィットネスマネジメント検定2級、1級学科
<略歴>
大学を卒業後、インストラクターとして大手スポーツクラブへ入社し、300名以上のパーソナルトレーニングを経験。その後、専門学校の非常勤講師やキッズミュージカル劇団総監督を経て、当社に入社。現在はSDフィットネスの統括責任者を担当する傍ら、業界セミナー等にも登壇している。