ピラティスが肩こりに良いといわれる理由と改善に役立つエクササイズ
肩こりとは、首から肩にかけての筋肉が張り、硬くなる症状を指します。
放置していると首や腕の可動域が狭くなり、軽く動かしただけで張りや痛みを感じるようになるため、普段から肩こりを防ぐために日頃から予防や対策を行うことが重要です。
ピラティスは、頑固な肩こりの改善や肩こりの原因となる姿勢の癖を整えるエクササイズです。この記事では、ピラティスによる肩こり改善効果と実際のエクササイズについて詳しく紹介します。
目次
ピラティスは肩こりの改善に役立つ?
ピラティスは、全身の筋肉をバランス良く鍛えられるエクササイズです。
肩こりだけでなく、姿勢の問題や痛みの原因となる筋肉や関節のバランスを整える運動です。
そもそもなぜ肩こりが起こるのか
日本整形外科学会によれば、肩こりは肩周辺の症状として、張り・こり・痛みを感じ、頭痛や吐き気を伴うこともある症状と説明されています。
肩こりの原因として、僧帽筋や肩甲挙筋といった首まわりの筋肉の緊張、筋肉に負担をかける姿勢や作業が考えられます。
肩こりの原因が複数あることも多いため、触診や専門的な検査を通じて、患者ごとの状態を確認する必要があります。
肩こりの診断では、触診や画像診断で筋肉の状態を確認します。レントゲンやMRIのような画像診断のほか、筋電図やその他の疾患の状況も調べます。
ピラティスが肩こりの改善に役立つ理由
ピラティスが肩こりの改善に役立つ理由として、体幹を鍛えて筋力を強化し、血行を促進できることが挙げられます。
具体的に、どのようなメカニズムで肩こりが解消するのか確認していきましょう。
体幹が鍛えられるため
体幹とは、身体全体を支えて四肢につながり、内臓を守る背部・腹部・腰部の総称です。
体幹はあらゆる動作にかかわるため、筋肉を強化すると背中から首まわりが安定し、自然に姿勢が良くなります。正しい姿勢を保てるようになると、肩や首の筋肉に負担がかかりづらくなり、肩こりの軽減効果が期待できます。
体幹を中心に全身の筋肉のバランスを整えると、さらに肩への負担が抑えられるため肩周りがリラックスしやすく、肩こりの防止に役立ちます。
血の巡りが良くなるため
ピラティスは、ケガや病気からの機能回復にも使われてきたエクササイズです。
筋肉と関節を鍛えることで柔軟性が高まり、身体が動かしやすくなります。ピラティスは呼吸を重視する運動のため、呼吸を通じて肺に酸素を取り込むことで全身に酸素と栄養が行き渡り、血行が促進されます。
肩こりは、血行不良によって身体が冷えたり筋肉が硬くなったりしたときにも発生します。そのため、血の巡りが良くなるとこりが解消され、肩周りが軽く感じられるようになります。
筋力がつくため
体幹を中心に鍛えて全身に筋力がついてくると、肩や首への負担が軽減されます。
運動不足の方は、筋力の不足によって全身のバランスが乱れ、姿勢が歪むことで肩周りに負担がかかります。筋力をつけるだけでも肩こりの解消が期待できるでしょう。
ピラティスは筋肉を鍛えるとともに、全身のバランスも整えます。専門的な知識をもつインストラクターが指導するため、正しい姿勢のとり方が身について、特定の部位にかかる負担を軽減できます。
どのくらいピラティスを続ければ肩こりが改善する?
ピラティスは、一定期間続けることで効果を実感できる運動です。
1〜3ヶ月ほど続けていくと、早ければ1ヶ月から効果が実感できます。10回ほどで効果を感じる方もいますが、結果の出方やタイミングには個人差があります。まずは週に2回以上の頻度で続けることを目標にしてみてください。
ピラティスを始めたら、普段から立ち姿・姿勢をこまめにチェックしましょう。猫背や首の前傾、その他の歪みが出ていないかをチェックして、インストラクターのアドバイスを受けて改善していきましょう。
ピラティスで肩こりの改善を目指す際のポイント
ピラティスで肩こりの改善を目指すときは、次のポイントを意識してみてください。
- 体幹を意識したトレーニング
- 姿勢の癖を意識的に改善する
- 骨盤から下半身も鍛えていく
はじめに、お腹や背中といった体幹を意識したトレーニングを重点的に行いましょう。基本のポジションを押さえて、呼吸を続けながら体幹を強くしていきます。
姿勢の癖がある方は、トレーニングと生活習慣の見直しを通じて改善を目指しましょう。
関連記事:ピラティスで姿勢改善効果が期待できる理由とおすすめのポーズ
肩こりの改善にも有効なピラティスのエクササイズ
肩こりの改善に役立つピラティスのエクササイズ「キャットストレッチ」「ウォールストレッチ」「リバースプランク」を紹介します。
キャットストレッチ
キャットストレッチは、背骨を意識的に動かし柔軟性を高めるエクササイズです。
マットの上で四つん這いになり、両腕を肩幅に開いて、両膝は腰の幅に開き、つま先をマットにつけたまま脚を固定します。
手を床につけ、息を吐きながら背中を丸めます。次に息を吸いながら背骨を床の方へ押し込み、顔を正面に向けます。
キャットストレッチは、お腹の深層筋(インナーマッスル)であるパワーハウスを鍛えるため、猫背になりやすい方に適したエクササイズです。
背中を丸めるときは肩を上げたり腕を動かしたりせず、背中以外はリラックスしてお腹の力で背中を丸めましょう。
ウォールストレッチ
ピラティスは、特別な器具を使わず壁を利用してトレーニングできます。その方法のひとつがウォールストレッチです。
ウォールストレッチは、壁に足や手をつけてポーズをとるエクササイズです。「ウォールピラティス」とも呼ばれ、壁を使って行うエクササイズです。(※)
「ペルビックカール」は、膝を90度に曲げ、太ももと上半身が直角になるよう壁に足をつけます。
壁にしっかりと足をつけて、両手で上半身を支え、息を吸ってからゆっくりと吐くときにお尻→腰→背中の順番に床から持ち上げます。
下半身から背中にかけて持ち上げたあと、息を吸ってからゆっくりと吐き、元の状態に戻していきます。
※ウォールストレッチは、強度のある壁を使って実施してください。
リバースプランク
リバースプランクは、逆向きで行うプランクのエクササイズです。
背筋を鍛え、猫背の改善に役立つため、姿勢を整える際にはキャットストレッチと併用するのがおすすめです。
マットの上に座り、上半身を起こした状態で両足を大きく横に開きます。腕を身体の後ろに伸ばし、手のみ足の方向に向けます。
手のひらとかかとの3点で身体を支え、支点以外を上に持ち上げ、顔を天井に向けます。腰からお尻にかけて重さに負けやすいため、腹筋に力を入れて10秒間キープし、その間も深い呼吸を続けましょう。
手をついた状態のほかに、肘をついて身体を持ち上げるリバースプランクもあります。重さに負けると腕が曲がり、お尻や腰が下がってしまいます。10秒耐えることを目標に、横から見て、かかとから頭までが一直線になるように体を持ち上げましょう。
手をつくリバースプランクよりも腰周りの重さを感じやすいため、まずは手のひらをつけた状態で慣れてから、肘をつくリバースプランクに挑戦してみましょう。
ピラティスは肩こりや猫背の解消に効果的
今回は、ピラティスによる肩こりや姿勢の改善効果とエクササイズの方法について紹介しました。
ピラティスは全身に効くエクササイズですが、特に体幹にアプローチする方法です。姿勢が歪んでいる方や運動不足で身体が重いと感じたときにも向いており、肩こりを軽減する効果が期待されます。
体幹を鍛えるエクササイズを続けるとお腹や背中が鍛えられ、肩周りの筋肉への負荷が減っていきます。肩こりに悩む方はぜひピラティスに挑戦してみてはいかがでしょうか。
「スターピラティス」では、ピラティス初心者の方でも安心して学べるよう、丁寧にサポートするレッスンを提供しています。肩こりを解消したい方は、お気軽にスターピラティスまでご相談ください。
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監修者

山中 隆博
SDフィットネス
パーソナルトレーナー
山中 隆博
SDフィットネス パーソナルトレーナー
<資格>
- 日本ダイエット検定1級
- プロテインマイスター
- フィットネスマネジメント検定2級、1級学科
<略歴>
大学を卒業後、インストラクターとして大手スポーツクラブへ入社し、300名以上のパーソナルトレーニングを経験。その後、専門学校の非常勤講師やキッズミュージカル劇団総監督を経て、当社に入社。現在はSDフィットネスの統括責任者を担当する傍ら、業界セミナー等にも登壇している。